現在も日本の生態系を破壊している毛皮産業

1970/01/01

2013年1月に告発され、2014年2月に検察庁に書類送検された日本に残ってしまったミンク農場(大塚ミンクファーム)は、2014年3月5日現在も生態系を脅かし続けている。
少なくとも2012年末には、外来生物法で自分たちが飼育しているミンクが、生態系を脅かしていることを知っていたであろう。
たとえ法律を知らなくとも、逃げ出した場合、生態系を脅かしてしまうことは容易に想像がつく。
それを生業とするならば、よりその意識は強く持っていなくてはならない。

2014年3月現在の様子
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http://www.flickr.com/photos/animalrightscenter/sets/72157642529082684/

現在までの経緯

2004年​ 外来生物法が制定。それに伴う議論や報道が多くなされていた
2005年 外来生物法が施行
2006年 アメリカミンクが特定外来生物に指定される
※毛皮協会も審議で呼ばれている
2006年~現在 大塚ミンクファームは許可を得ずにアメリカミンクを飼育繁殖しつづける
2012年10月 アニマルライツセンターより環境省に違法状態を通報
2012年10~12月 環境省より指導
2012年12月 蒲原郡にある佐藤ミンク農場が許可が必要なことを知り、飼育をやめる
2013年1月末 大塚ミンクファームが告発される
2013年春 飼育を続けていた大塚ミンクファームが再びアメリカミンクを繁殖させ、頭数を増やす
2013年5月 警察が違法状態を確認し選択した10頭を証拠とする
2013年7月 逃亡防止策などをおこなっておらず、2012年時点からの改善が行われていないことをアニマルライツセンターが確認
2014年2月 新潟地検に書類送検

アニマルライツセンターは違法状態を知り、2012年10月には環境省に通報した。その後、大塚ミンクファームと同時に指導を受けたミンク農場はすぐに閉鎖している。
ところが、大塚ミンクファームは、環境省の指導により、遅くとも2012年末に外来生物法について知ったにも関わらず、無許可のまま飼育を続け、のみならず、2013年の春には再度繁殖を行った。
2013年に警察の取り調べが行われてからも、施設の檻が二重化されるということは行われておらず(飼育の許可を得た場合であっても檻の二重化が義務付けられている。)、2013年7月17日に確認をした際にも、逃走防止策は施されていませんでした。
さらに、2014年3月5日に確認した際も、逃走防止策は取られていなかった。

今後の適切な管理は不可能に近い

生業のためにアメリカミンクの飼育を継続するためには、
個体識別(=1頭づつマイクロチップを入れる必要あり)
檻の二重化(ビニールや網などでは噛みちぎられるため、鉄やステンレスで噛み切られない頑丈な檻)
これらの適切な管理
が必要である。
動物の飼育は、動物の福祉とともに、細かい気配りと、徹底した管理、清潔にたもつ毎日の清掃などが必要であり、これは人により適性不適性が大きく分かれる。
私達は、2012年に、壊れたケージが多数打ち捨てられており、また糞尿も異常に柱やケージにこびりつき、水受けには苔がたまっている様を見た。
水受けの位置が通常とは逆に取り付けられており、動物が水を飲めない状態であり、木箱があるケージと、木箱がないケージがあるなど、多数の動物を管理するには不適切としか言いようのない状態であった。
当時あった別のミンク農場と比較しても、明らかに大塚ミンクファームの施設は管理されていない状態だ。
また、兼業農家であるため、日中や稲作が忙しい時期には、長い時間無人となり、家も離れている様子で、夜は人は常にいない状態であるようだった。
大塚ミンクファームには、動物を適正に飼養管理し、逃走を防止することはできないと思われる。

生態系を一度壊せば復帰はできない

日本の固有の生態系を守るためには、破壊の原因となる動物の飼育を防ぐことがもっとも重要です。一度野生化すれば、自然は元には戻らない
貴重な日本の自然は、私達国民全員の財産であり、後世に残していかなくてはならないものだ、そのために、外来生物法は定められたはずだ。
にも関わらず、未だに破壊の明らかな原因を放置しつづけている。

生業としているにもかかわらず、法律順守の意識なく、逃走が可能な状態で無許可で飼育を続けていることは、とても責任は重いのではないだろうか。
指導を受けた後も、違法状態にもかかわらず、飼育を続けるだけでなく、繁殖も行ったのだ。

被害はすぐには目に見えないが、アメリカミンクが逃走し繁殖を毎年繰り返し、十年以上経ってから表面化してくる。
新潟でもすでに2006年に一度捕獲されているという報道がされている。
2009年にはアメリカミンクが、福島県郡山市の河川周辺で、場所によっては世界有数の高密度で生息していることが県の調査で明らかになっている。
また2012年には知床博物館がアメリカミンクの生息域が、知床半島全域に拡大していることを報告している。
野生化したアメリカミンクが今後どのように増え、どのように生態系に影響を及ぼすのか、計り知れない。
 
動物に県境はないため、被害は何十年とかけて他県にも広がることだろう。
さらに、一度野生化すれば、たとえ毎年捕獲し殺処分したとしても、根絶することはどの地域でもできていない。
事実、北海道などの地域では、野生化したアメリカミンクのために日本古来の種の生存域が侵される、農業被害が出る、農業被害防止のための防除の費用がかかる、動物自身が殺処分される、捕獲と殺処分に税金がかかる等、被害は多岐にわたりすでに表出しており、おさまる気配はない。
これらの被害の防除にかかる費用負担は、税金で賄われていく。
さらに、生態系の破壊については、取り返しがつかない。

見えにくいが、実は大変重たい罪なのだ。
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